東急プラザ原宿「ハラカド」

呉建築セミナーに向けてハラカドへいってきました。

来月の2024年12月4日に講師に平田晃久先生をお招きし第39回呉建築セミナーを開催します。そのポスターにも使わせていただいている東急プラザ原宿「ハラカド」を感じてきました。デザインの要となる外装と屋上を担当されたのが平田先生です。
ここでは私が感じたことを描いてみようと思いますが、セミナー参加の際にはきっともっとまったく違った平田先生の本当のお話が聞けると思いますのでもしよろしければご参加くださいね。

サムネイル-第39回呉建築セミナー|演題|人間の波打ちぎわ-「からまり」と「響き」|講師|平田晃久

第39回呉建築セミナーについては詳しくはこちらを御覧ください。
記事:第39回呉建築セミナー開催します
写真:東急プラザ原宿「ハラカド」日建設計+平田晃久建築設計事務所

街のカドの使い方

原宿ハラカド-

大きな十字交差点に建っているガラスの衣装ケースみたいな建物がハラカドです。周囲をくるくる歩いていて気がついたことが歩道を歩く人達の集まり方ばらけ方でした。他の交差点横断歩道前に人が集まりやすいのですがハラカドのある角の歩道部分はいい意味で歩行者がまばらなのです。
その理由はハラカドのメイン出入り口が交差点角の横についていて交差点の広さも広げつつ人の流れが自然に流れやすくなっているように見えました。

原宿ハラカド-

良くある建物の場合歩道に面して出入り口があり上の図の黄色の場所ではすれちがう通行人の2つと建物出入りするすれちがう人の2つで4つ導線が重なり合ってしまいます。交差点を渡ってくるひとは出入り口までの動線を辿らなければなりません。
ところがこのハラカドの出入口の場合は上の図の青いスペースの交差点の広いスペースを利用し人の動線をスムーズに振り分けているように見えます。交差点のカドより少しずらしてあることで導線が重ならないように描きやすくなっています。

ひとを集積して循環させて引き寄せる

スーパーに買物に行ったと想像してください。お店の出入口をはいるとあなたは頭の中で買うべき物のコーナーを数珠つながりのように歩きレジに進み袋詰して出入口に向かうことでしょう。

原宿ハラカド-

ハラカドはもうひとつの役目が与えられていて「用事をこなす場所」でもあり「情報や人や色々なものを集め発信すること」のできる建築です。

原宿ハラカド-

目的の先に興味のあるものがあれば、人々はさらに進み、訪れるようになります。またその興味に引き寄せられ訪れる人もいます。こうして建物全体で人の流れを生むことが可能です。デパートや百貨店の屋上階でイベントをしますが似た効果がありますが、これは「ソフト」な仕掛けで一時的です。一方、ハラカドでは、屋上庭園や4Fフロアに広がる「ハラッパ」と呼ばれるスペースが「ハード」な仕掛けとして、常に自然と人を上階へ誘導する構造になっています。

東急プラザ原宿「ハラカド」-人の循環と集約コンセプト

ガラスの外観

この建物のガラス外観は、周囲の風景を歪ませて反射し、まるで光学迷彩を施したかのような視覚効果を生み出しています。見る角度によって無数の反射が異なり、動くたびに周囲の景色が変わります。歩行者には空が映り、他の建物からは街並みが映り込むことで、建物はまるで透明で浮かんでいるかのような幻想的な印象を与えています。

さてどうしてこんな外観にする必要性があったのでしょうか。
「人間の波打ち際」で始まる呉建築セミナーで平田先生がご説明くださるではないかと楽しみにしています。もしよければあなたもご一緒に。

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