神宮通公園のトイレ「あまやどり」安藤忠雄氏

少し前に見た映画「PrefectDays」には登場人物のように存在感のある東京渋谷のトイレ達がでてきます。そのうちの一つ安藤忠雄先生の「あまやどり」を見てきました。「あまやどり」みなさんしたことありますか?でもこんなトイレ一つあれば少しの時間を過ごしてみようかとそんな気持ちになったの思い感じたお話です。

神宮通公園のトイレあまやどりの外観

安藤忠雄先生の建築は、シンプルでありながらも自然との調和を大切にし、光や影の使い方、素材の選び方にこだわることで有名です。公共トイレであっても、その場の空間を考慮した設計がされているので、ただ機能的な施設ではなく、むしろ体験を提供する場所になっていました。

あまやどりすると想像してみると

雨の日ここで寄り合った人たちはあまやどりの為にと伸びたひさしの下に集まるんでしょうね。くるり円い壁はきっとその外壁を背にみなさん放射線状に並んでしまうんでしょうね。そんなくるり円い壁は斜めになっていてこのことできっと壁からは少し離れるように無意識に誘導されます。ひとりひとりの視線が広く見えお隣さんとの圧迫感は優しく感じる気がします。

あまやどりの断面イラスト

トイレ内はこんな感じでくるり壁の裏側になります。こっちは外とは逆になっていて狭いトイレ内も広く感じる斜め壁になっています。縦スリットのデザインの中を歩いて進むとまるで扇子を広げるようなパタパタときもちいい感覚に。暗くするとわかりますがこの斜面に行く先からやってくる人影が映り込みます。気配が伝わるのでぶつからないで済みそうです。

あまやどりから

「あまやどり」とありますがもしかしたら、少しの時間の行き場をこの場所に求める。そんな時間の使い方ができる場所という意味なのかもしれないと感じました。携帯をもって足早に歩く生活から少しテンポを落として過ごせる宿り木のような感じがしました。トイレがそんな場所になれるとおもうと改めて安藤先生の楽しい建築を味わえた気がしました。

参考:THE TOKYO TOIKET 神宮通公園トイレ
参考:Youtube「内覧会Report: 安藤忠雄デザインによる神宮通公園のトイレ〈あまやどり〉渋谷区×日本財団「THE TOKYO TOILET」プロジェクト

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