梅雨入りした東京で徘徊を続け
たどり着いたのは六本木ヒルズの森ビル52F
「メイド・イン・カッシーナ展」
アート?家具?というフレーズで開催されていた。
「カッシーナ」といえば有名ですが
高級家具屋・輸入家具屋と思われている方も多いのかもしれないですね。
ただ、デザイナーが用意した家具を売っているだけの家具屋ではなく
物作りの形としてより優れたデザインの物を
色々な感性に合わせて制作するには多くの技術が必要になります。
カッシーナはそんなデザイナーとコラボレーションしつつ制作を行い
共同で開発してきた会社です。
それがアートと感じる方も家具と感じる方も居るかもしれませんが
その先の答えを求めてきた会社と私は感じています。
今回はその様々なデザイナーを取り上げコラボレーションの歴史を
メインに展示されていました。
家具というのは非常に生活スタイルに密着しがちなコンテンツです。
椅子に座れば
畳に座るより視線は高くなり天井は低く感じ
その側でごろごろと寝転がる事も出来ない。
座っている場所は自ずと決まってしまい
毎日同じ場所からの風景を見ることになりやすい。
もしかしたら日本人は至って猫的な生活スタイルだったのかもしれませんね。
日本人には座の文化があるため椅子という文化が少し特殊に感じる方も多く
どこかインテリアとしての側面を見ているのかもしれませんね。
ですが人がくつろぎ落ち着く場としては大きな差が有るわけでもない気がします。
実際に良いソファーを見つけてしまうと、色々な妄想を駆り立てられます。
住宅設計においてもその他の設計においても
椅子の有無は大きく左右されます。
Philippe Starck(フィリップ・スタルク)のL.W.S.(レイジー・ワーキング・ソファー)などは
ソファーの上で休息・仕事・食事・睡眠など人間の様々な行動や姿勢を想定してデザインされました。1988年に制作されたのですが現在のライフスタイルの一つを大きく提案した作品に感じます。
座っている場所にしたいこと出来ることをそれぞれが持ち寄って過ごす
そんなテーマは今も多く息づいています。
しかし、いざ現実に考えると
長さが225センチもあり奥行きも91センチもあるソファー
日本の家は狭いからこんな大きなソファーは・・・
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、家に合わせてソファーを選ぶのはとても難しく
ドレスを見てモデルを探すのと同じ事かもしれません。
ではソファーに合わせて家の事を考える観点が・・・思うのです。
もしこのソファーのあるリビングを設計するならと思うと
あーでもないこーでもないと色々な妄想が膨らみます。
もしかすればリビングというよりソファールームやソファーコーナーを考えてみたり
落ち着きのない大きな大部屋に敢えてこのソファーを2台並べてみたり
そうなると収納や導線が・・・
などと思っているだけで
展示場の人の流れを無視した行動を取っている私が居るのです。
少しペースを誤ったのか他の家具の続きは次回に回そうと思います。
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